わたしの小学校の小屋には、メリーさんという雌ヤギがいた。
帰省しているあいだ夜中に散歩をするときなど、よくメリーさんをみにいったものだ。
メリーさんに雑草をあたえると、小屋から首をつきだして食べた。
冬は雪のなかから雑草をほりだしてあたえた。
なでようとするとかたい額でついてくるので、片腕に体重をかけておしくらべをした。
数年前に会いにいったら、メリーさんの小屋は空っぽになっていた。
【メアリ・ラム】 1796年狂気の発作で母親を殺害。その後は弟の手厚い保護のもとに暮し,同様に狂気の性向に悩む弟をあたたかい共感をもって励ました。(ブリタニカ国際大百科事典)